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小倉百人一首の覚え方と学習書

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 今回は、百人一首を覚えることのメリットとその覚え方や百人一首関連のおすすめ学習書などについて紹介します。

 ◇このページの紹介書籍にはAmazonへのリンクを付けてありますので参考にしてください。


 「山本古文読解講義の実況中継(下) 山本康裕」に、下記のように書いてあった。
 『百人一首を百首、まる暗記する。そしたら、いっぺんに古文が強くなる。』と。

 また、「望月光 古典文法講義の実況中継」にも、『百人一首は最低でも1番~30番までは受験のために覚えた方がいい』と書いてある。

 これらの参考書に限らず、百人一首を覚えると古文の力がつくと言われています。

 確かに百人一首などの和歌(短歌)は、枕草子や徒然草などの文章と比べると、一首が三十一文字で短いですし、古文の文法や品詞分解、訳し方、修辞法(表現技法)、古典常識などの勉強には最適で、古文の感覚やリズム感も養うことができますね。

 また、大学受験においても、難関大学であればあるほど和歌が出題されます。
 和歌には古文のエッセンスが凝縮されているので、受験生の学力を判断しやすいのでしょうね。
 
 古文の勉強法のひとつとして、百人一首を覚えることはとても有益ですよ。

 覚え方はオーソドックスですが、結局のところ音読が一番です。
 英語などのまとまった例文や古典文法の助動詞などを覚える時と同じで、無理に暗記しようとしなくても、50回音読する根気さえあれば楽に覚えることができます。ちなみに頭の不器用な人は80回ね。

 もちろん、なかには覚えにくい歌もありますね。
 覚えにくい歌は人それぞれでしょうが、私の場合だと、例えば6番「かささぎの~」、9番「花の色は~」、14番「陸奥の~」などです。どうやら、私にとって解釈の難しい歌は覚えにくいようです。

 それでも、覚えにくい歌ほど、我慢して音読回数を増やすなどして覚えてしまえば、かえって忘れにくいですし、その歌が好きになったりします。

 ちなみに、「競技かるた」などの場合だと、以下のように、「一字決まり」・「二字決まり」などの「決まり字」から覚えますよね。

■「一字決まり」=最初の1文字で取り札を確定できる札。

例えば、「む」で始まる歌は「むらさめの~」だけですから、「む」と聞いただけで下の句である「きりたちのぼる~」の札を取ることができます。

「一字決まり」の覚え方は、初句の頭の音をとって、「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」。
以下の7首のことで、このブログの品詞分解付き解説記事へのリンクを付けておきます。

・87番  村雨の露もまだ干ぬ槙の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
らさめの つゆもまだひぬ まきのはに  きりたちのぼる あきのゆふぐれ)

・18番  住の江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ
みのえの きしによるなみ よるさへや  ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ)

・57番  めぐり逢ひて見しやそれともわかぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな
ぐりあひて みしやそれとも わかぬまに  くもがくれにし よはのつきかな)

・22番  吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ
くからに あきのくさきの しをるれば  むべやまかぜを あらしといふらむ)

・70番  さびしさに宿を立ち出でてながむれば いづこも同じ秋の夕暮れ ※いづこ=いづく
びしさに やどをたちいでて ながむれば  いづこもおなじ あきのゆふぐれ)

・81番  ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる
ととぎす なきつるかたを ながむれば  ただありあけの つきぞのこれる)

・77番  瀬を早み岩にせかるる滝川の われても末にあはむとぞ思ふ
をはやみ いはにせかるる たきがはの  われてもすゑに あはむとぞおもふ)

このほかに、ニ字決まり(42首)、三字決まり(37首)、四字決まり(6首)、五字決まり(2首)、六字決まり(6首)となっています。
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<百人一首の学習書> 

 百人一首は、ほとんどの古語辞典に訳が載っていますし、「ベネッセ全訳古語辞典」「小学館全文全訳古語辞典」には品詞分解も収載されています。

 古語辞典で、百人一首の歌意や背景解説が詳しいのは、絶版ですが「三省堂例解古語辞典」ですね。

  また、ほとんどの国語便覧にも収録されていますね。国語便覧については、「国語辞典」の記事の中で紹介していますので参考にしてください。

 品詞分解が収録された解説書で、文法解説が詳しいのは、一色刷りですが、「古典新釈シリーズの百人一首(中道館)」です。

 もう1冊、百人一首の解説書でおすすめなのは、「原色小倉百人一首 朗詠CDつき版 文英堂(シグマベスト)」です。
 この本は、訳や語句・文法の解説、背景解説、品詞分解も記載されていますし、さらには歌ごとに豊富な関連の絵図が用いられていて、朗詠CDも付いていますので、特に入門者におすすめです。

 また、巻末には小倉百人一首の「枕詞、序詞、掛詞、縁語、本歌取り、体言止め、倒置、歌枕、見立て・擬人法、句切れ」などの修辞(表現技法)一覧が収載されているので便利ですよ。ちなみに、この本は2014年12月に改訂されています。

 なお、この本には「原色小倉百人一首 朗詠CDなし版 文英堂(シグマベスト)」もあります。


 このブログでも、小倉百人一首を現代語訳・品詞分解・文法解説・mp3音声・英訳などをつけて投稿中ですので、下記リンクから参照してください。
「小倉百人一首:歌番号順一覧」

 また、「和歌の基礎知識」については、下記の記事をどうぞ。
◇和歌の文法、用語、和歌集、歌風などについては、「和歌の文法・用語の基礎知識」

◇和歌の修辞法(表現技法)については、「和歌の修辞法(表現技法)の基礎知識」


 みなさんも百人一首を覚えてみませんか? 

 きっと古文が得意になりますよ。
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◇関連記事 (前後の7記事を表示)
 その他の記事は、右サイドメニューの「カテゴリ」(和歌などは索引)からどうぞ。
 

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