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古今集 宿ちかく梅の花植ゑじあぢきなく 品詞分解と訳

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 今回は、「古今和歌集」収録和歌の現代語訳(口語訳・意味)・品詞分解・語句文法解説・修辞法(表現技法)・おすすめ書籍などについて紹介します。


古今集・巻1・春歌上・34 よみ人しらず

題しらず


宿ちかく梅の花植ゑじあぢきなく待つ人の香にあやまたれけり


<平仮名> (歴史的仮名遣い)

やどちかく うめのはなうゑじ あぢきなく まつひとのかに あやまたれけり


<現代語訳>

庭の屋敷近くに梅の花は植えまい。やるせない気持ちで待っている人の香りと梅の花の香りが似ているので、自然と間違えてしまったよ。


<品詞分解・語句文法解説>

宿 :名詞 家。屋敷内の庭。庭先。宿。

ちかく :形容詞ク活用「近し」の連用形

梅 :名詞

の :格助詞

花 :名詞

植ゑ :動詞ワ行下二段活用「植う(うう)」の未然形

じ :打消意志の助動詞「じ」の終止形 ~まい。

あぢきなく :形容詞ク活用「あぢきなし」の連用形
(どうにもならない状態に対するあきらめの気持ちを表す)無益だ。むなしい。やるせない。

待つ :動詞タ行四段活用「待つ」の連体形

人 :名詞

の :格助詞

香 :名詞

に :格助詞

あやまた :動詞タ行四段活用「あやまつ」の未然形 間違える。

れ :自発の助動詞「る」の連用形 自然に~れる。

けり :詠嘆の助動詞「けり」の終止形 ~たよ。~だなあ。
※和歌で使われている助動詞「けり」は詠嘆。
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<修辞法(表現技法)>

句切れ :二句切れ

頭韻(とういん)=句の頭の音が第二句を除いて「ア段音」


<私の一言>

この和歌は、「宿ちかく」と「あぢきなく」をどう理解したらいいのか、悩んでしまった(笑)

この当時の家の敷地は今と違って広いので、「宿近く」は「庭の屋敷近く」とした。

「家の近く」では敷地外のようで、なんか変。

この「あぢきなく」は、「やるせない」にしました。

ちなみに、「新版 古今和歌集 現代語訳付き 角川ソフィア文庫」の訳は、「軒近くに、梅を植えまい、訪れを待つ人の香とついまちがえて、つまらない思いをするのだから」

「軒(のき)」は屋根の下端の張り出した部分のことですね。


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