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おすすめ現代文の参考書と問題集

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 今回は、現代文のおすすめ参考書と問題集などの学習書や勉強方法などについて紹介します。

 なお、古文の学習書については、「コチラの記事(古文)」を参照してください。

 漢文の学習書については、「コチラの記事(漢文)」を参照してください。

◇このページの紹介書籍にはAmazonへのリンクを付けてありますので参考にしてください。


「現代文は勉強しなくてもいい」とか、「差がつきにくい」などと思われがちですが、フィーリングで解答しているようでは決して現代文の得点は安定しません。
解法のテクニックを知っているのと知らないのとでは大違いですし、現代文の学習書に取り組むことで古文・漢文はもちろんのこと、全教科に通用する論理的な思考力を養成することができます。

そこで、解説が丁寧で有益な参考書・問題集を以下に紹介します。「田村のやさしく語る現代文」から始めて、「現代文読解力の開発講座」や「現代文と格闘する」などを必要到達レベルに応じて取り組むのが良いでしょう。

現代文で安定した実力を得るためには、たとえマーク式だけで記述を必要としない場合であっても、題・テーマ(5~10字程度)、主題・結論(30~40字程度)、要旨・要約(60~100字程度の主題+根拠)を書けるようになることが重要な学習到達ポイントです。


<現代文のレベル別参考書>

中学生用の国語の参考書としては、「くわしい国語[文章読解] 中学1~3年 仲光雄 文英堂」(2016/02/25改訂)がよい。
散文(評論・小説・随筆)、韻文(詩・短歌・俳句)、古典(古文・漢文)ごとに読み方のポイントが上手にまとめられている。
著者が「古文上達 基礎編 読解と演習45 Z会」の仲光雄であることからも信頼できる参考書です。

高校生が現代文の基礎力を養成する入門レベルの参考書としてのおすすめは、「田村のやさしく語る現代文 田村秀行 代々木ライブラリー」です。この参考書は130ページに満たない薄さなので、現代文の基礎的なポイントをサクッと学ぶことができます。
前半の第一部は中学生でも読めるようなレベルで入試現代文に対する基本的な取り組み方が書いてあります。問題編の第二部(小説1題を含む5題)は中堅私大レベルの大学入試問題を例題として使っているので、入門書とはいっても決してやさしくはありません。入門者ができないのは当たり前なので、難しく感じた場合でも途中で投げ出さずに、現状の実力と入試問題レベルとのギャップを認識した上で問題文のどこに目を向ければ良いのかを知ることが重要です。
解説されているキーワード・キーセンテンスを問題文に線やマークを付けることによって本文読解のポイントを知り、我慢強く複数回繰り返せば理解できるようになります。
どうしても難しいと感じた場合は、上で紹介している中学生用の国語の参考書を使ってみるのもよいでしょう。

現代文で意味の分からない単語に出会ったときは、小まめに国語辞典を引いて調べる癖をつけましょう。現代文だって英語や古文などと同じで、単語の意味が分からなければ読めないのです。

「田村のやさしく語る現代文」と同じく入門レベルの参考書として、「船口のゼロから読み解く最強の現代文 船口明 学研」(評論のみで、例題5題+実戦問題10題)をすすめる意見もあるようです。
船口の参考書では、下段で紹介している「現代文〈読〉と〈解〉のストラテジー」は良いと思いますが、「ゼロから読み解く最強の現代文」は、分かりやすさを狙って対比などの図表を多用しているために、かえって解説をサラッと流しているような物足りなさを感じます。特に記述問題で本文の語句を言い換えて解答する場合のプロセスや本文の意味内容の解説などを入門書であればもう少し丁寧にするべきではないかと思いますので、このブログではおすすめしません。

「田村のやさしく語る現代文」を終えた後に、基礎~センター・中堅私大レベルの実力を養成することを目的として、より具体的な現代文の解法テクニックを学ぶための参考書としては、「現代文解法の新技術 柴田敬司 桐原書店」を使うと良い。
特に、第1篇「現代文読解の技術」(練習問題59題)では現代文に必要な設問タイプ別のさまざまな解法テクニックを網羅的に把握することができるので有用性が高い。
第2篇は主なキーワードなどを簡単にまとめた「読解のための知識事項」を収録、第3篇「入試問題の実際」では簡単な亜細亜大の問題~難解な東大などの問題まで幅広いレベルの実践問題5題(小説1題含む)を扱っている。
この参考書は第1篇をしっかり学習することが重要であり、第2篇・第3篇は一通り現代文の基礎学習を終えた後に取り組んでもよいでしょう。
また、この参考書の難関大用である「現代文解法の新演習Ⅱ難関編」もよい(詳細は下段に記載)。
ただし、「現代文解法の新演習 基礎~応用編 柴田敬司 桐原書店」(評論のみ:基本例題1+10題)は、本文・設問の解説が丁寧とは言い難く、積極的にはすすめない。各章冒頭の「先生と生徒の会話」も冗長なだけで無駄。
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「現代文解法の新技術」の第1篇を終了したら、「入門編 現代文のトレーニング改訂版 堀木博禮 Z会」(随筆1題・小説1題を含む19のオリジナル問題)で現代文の基礎固めをしましょう。
この参考書は、冒頭で中学3年生~高校2年程度を対象にしたと書いてありますが、実際のところは入門用ではなく、「現代文解法の新技術」の第1篇と下で紹介している「現代文読解力の開発講座」との中間に位置する程度のレベルで、本文の読解を重視し、設問別のオーソドックスかつ汎用性のある解法を解説している非常に良い参考書ですから、センター・中堅私大レベルの現代文に必要な基礎学力を十分に養うことができます。また、別冊には重要ポイントとしてラインを引くべき本文の箇所が明示されているのもよい。

センター試験のみの受験生の場合は「センター現代文解法の新技術 柴田敬司 桐原書店」を使えば、センター現代文の特徴を理解し、実践的な対策をすることができる。特に第2章「正解の選択肢を選ぶ技術」がよい。
しかし、残念ながら絶版になってしまっているようなので、入手できないときには「きめる! センター現代文 船口明 学研」が第2候補になるのでしょうが、「船口のゼロから読み解く最強の現代文」と同様に解説に物足りなさを感じないでもない。
どちらを使うにしても、立ち読みでもいいので、「田村のやさしく語る現代文」の第一部をザックリと読んで、入試現代文に対する基本的な考え方を理解しておいた方がよいでしょう。

なお、「田村」や「霜」が整序問題を除いて「先に設問は見るな、本文に集中しろ」と書いているのに対し、「柴田」は「設問を先に読め」と書いています。
わたしの場合は軽く設問を見て、問題文を丁寧に読みながら漢字・空所問題などで解答できそうな設問には順次対処していく「堀木」の方式が合っているようです。もちろん、最後まで読まなければ分からない設問は解答を保留しますし、設問に気を取られて文章の構造や主題などの重要な箇所を見逃してしまうようなら本文に集中すべきです。しかし、本文を最後まで読んだがために傍線問題などの選択肢で迷ってしまうという弊害もあります。
現代文の解法には著者によって様々な手法がありますので、その中から自分に合ったものを柔軟に臨機応変に選択・採用していけばよいでしょう。

ちなみに、賛否両論がある出口の現代文参考書についてですが、「出口のシステム現代文 バイブル編 出口汪」は、解説が丁寧とは言えないのでおすすめしません。
しかし、「出口汪 現代文講義の実況中継(1~3)」であれば、入試現代文に対処するための基本的な考え方を分かりやすく説明していますし、本文や設問の解説も丁寧になされていますので、評論・小説・随筆から融合文・擬古文・詩に至るまで幅広く基礎~標準レベルの現代文の力を養成したい人にはおすすめできます。
出口の参考書が一部で酷評されているのは、「実況中継」を除いた「システム現代文」などの評価によるものでしょう。

センター・中堅私大レベルの学力を固め、さらに難関大レベルまで引き上げるための参考書としては、「現代文読解力の開発講座 霜栄 駿台文庫」(10題)がおすすめです。
評論のみで小説は扱っていませんが、解説が分かりやすく、問題文において目を向けるべき箇所、根拠に基づいた選択肢の見分け、題・主題・要旨を見つけ出し書き表す手法などを学ぶことができます。また、読解力開発問題として100字程度の要約問題がそれぞれの問題文に解説つきで付随しているのもよい。

難関大レベル以上の参考書としては、「現代文と格闘する 三訂版 竹国友康ほか 河合出版」(第二部に例題2題、第三部には小説3題+評論10題の計13題)をおすすめします。難解な文章における傍線問題などの選択肢の見分けや記述対策、主題や要旨などの把握の仕方を学ぶことができます。
また、前半の第一部「ことばをイメージする」(主要キーワード解説)と第二部「文章を読みつなぐ」(評論1題・小説1題を使用して読解の基本を解説)は、センター試験や中堅私大レベルの人であっても評論・小説の読み方を理解するために是非読んでおくべきで、キーワード・キーセンテンスに対するマークや線の付け方に関しても、この参考書の手法が実用的だと思います。
なお、2016年6月に発売された三訂版では、第三部の評論10題のうち4題の差し替えを行い、論述問題とその解説、全題の全文要約の答案例と考え方などを強化している。

東大レベルの記述対策に特化した参考書としては、「船口の現代文〈読〉と〈解〉のストラテジー 船口明 代々木ライブラリー」(東大の過去問3題を中心に評論7題)がよい。本文の内容、記述設問に対する解答プロセスを要領よく解説している。

早稲田レベルの難関私大対策の参考書としては、「私大編 現代文のトレーニング 堀木博禮 Z会」があり、選択肢の判定力を養うことができます。ただし、設問の解説は十分ですが、「入門編 現代文のトレーニング」のような本文の解説や重要マーク箇所の明示はありません。

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<現代文のレベル別問題集>

現代文の問題量をこなすための問題集としては様々なものがありますが、特に以下に示す「入試現代文へのアクセス」シリーズをレベルに応じて使うと良いでしょう。
この問題集は解説がとても丁寧なので、単独で使用しても十分に実力を養成することができます。

基礎力養成レベル
「入試現代文へのアクセス 基本編 荒川久志ほか 河合出版」
例題4題+練習問題ステップ1(6題)+練習問題ステップ2(6題)の計16題、うち小説2題。

センター・中堅私大レベル
「入試現代文へのアクセス 発展編(改訂版) 荒川久志ほか 河合出版」
ステップ1(8題)+ステップ2(8題)の計16題、うち小説2題、改訂版には150字の要約つき。

難関大レベル
「入試現代文へのアクセス 完成編 荒川久志ほか 河合出版」
ステップ1(8題)+ステップ2(8題)の計16題、うち小説2題、200字の要約つき。

国公立二次記述対策
「得点奪取現代文記述・論述対策 河合出版」
典型問題篇(5題)+練習問題篇(20題)

東大・京大・一橋・早稲田・慶応・上智志望者用
「現代文解法の新演習Ⅱ難関編 柴田敬司 桐原書店」
この問題集は、東大・京大・一橋・早稲田・慶応(小論文)・上智の過去問を取り上げ、各大学の出題傾向や対策も記載されていている。さらに、近代文語文や現古融合文も1題ずつ収録されていて、難関大志望者にとっては有益な問題集です。この問題集を使う時には、上で紹介している「現代文解法の新技術」を併用した方がよいでしょう。


<現代文のキーワード集>

現代文は語彙力がなければ読めません。小まめに国語辞典を引くことはもちろんですが、集中的な語彙力の強化には

入門~基礎レベルのキーワード集としては、「ことばはちからダ! 河合出版」がおすすめ。

標準レベルで充実した内容のキーワードとしては、「現代文 キーワード読解 [改訂版] Z会」(2015/7発売)を使うのがよいでしょう。最新の改訂版では小説の重要語50語が加筆されています。

また、「現代文 キーワード読解」よりもさらにレベルが高く、収録語の多いキーワード集としては、「生きる現代文キーワード 霜栄 駿台文庫」があり、センター小説対策500語を含む900語以上を収録しています。ただし、一部に意味が若干分かりにくいと思うものもある。

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<現代文の漢字対策>

漢字の設問は配点が低いために対策を軽視しがちですが、漢字の学習を通じて語彙力を増強することによって、読解力や表現力を養うことができます。
漢字対策の参考書としては、「生きる漢字・語彙力(増補改訂版) 霜栄 駿台文庫」(約2300語を収録)が網羅性に優れ、センター試験対策(60題・360語収録)はもちろんのこと、難関大対策としても十分に対応しています。また、意味も記載されているので語彙力強化にも役立ちます。(この参考書は、2016/03に改訂されました。)

センター試験に特化した参考書なら、「生きるセンター漢字・小説語句 霜栄 駿台文庫」が良いでしょう。漢字問題350題、小説語句360題を収録しています。
追記:記述表現に対する批判を受け、この参考書は2016年1月に回収になってしまいました。


<復刊してほしい現代文の絶版書>

「Z会必修現代文 入試合格への23題 堀木博禮」

「堀木の読めてくる現代文1 堀木博禮 旺文社」

「堀木の読めてくる現代文2 堀木博禮 旺文社」


<復刊した現代文の学習書>

以下に示す学習書は、絶版時には中古が高値で取引されていたこともあり、アマゾンでは人気の学習書ですが、記述内容の古さは否めず、現在の高校生や大学受験生には必要ありません。国語好きや国語に携わる大学生・一般・社会人が教養書として読むべき参考書です。

「新釈 現代文 高田瑞穂 (ちくま学芸文庫)(2009/6/10復刊)


大学受験用の現代文学習書は、一般・社会人が読書力・思考力を養うための教養書としても大変参考になるでしょうし、単に読み物としても楽しむことができますよ。

なお、国語辞典や国語便覧については、「国語辞典の記事」で紹介していますので参考にしてください。

以上、皆さまの参考になれば幸いです。
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