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百人一首(4) 田子の浦にうち出でて見れば白妙の 品詞分解と訳

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 今回は、「小倉百人一首」収録和歌(歌番号 4番)の現代語訳(口語訳・意味)・品詞分解・語句文法解説・修辞法(表現技法)・作者・出典・英訳・MP3音声・おすすめ書籍などについて紹介します。

 万葉集の「田子の浦ゆ~」については、「こちらのリンク(万葉集・田子の浦ゆ~)」から参照してください。


小倉百人一首 歌番号(4) 山部赤人
  

田子の浦にうち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ


<平仮名> (歴史的仮名遣い)

たごのうらに うちいでてみれば しろたへの ふじのたかねに ゆきはふりつつ


<読み(発音)>

タゴノウラニ ウチイデテミレバ シロタエノ フジノタカネニ ユキワフリツツ


<音声> ※音声はDownloadして自由に使って下さい。

百人一首004.mp3
(クリックすると、ちょっと音痴なカワイイ棒読みちゃんが歌を読んでくれます。)


<現代語訳>

田子の浦に出て眺めて見ると、真っ白な富士山の高い峰に雪が降り続いていることだよ。

※この百人一首の歌は、伝承される間に万葉集の原歌の語句が変化したものと考えれている。

以下に例解古語辞典の記述の一部を引用する。
『百人一首(2)の持統天皇作と同様、原歌との優劣が昔からよく論じられる。調べはなめらかだが、作りものめいた印象が強く、原歌のもつスケールの大きさを失ってしまったと批判されることが多い。』(引用終わり)

確かに原歌には朴とつとした力強さのようなものを感じますが、わたしは、百人一首(新古今集)の「つつ止め」で終わる「~降りつつ」方がその優美な情景が浮かぶようで好きですね。


<英訳>

When I take the path
To Tago's coast, I see
Perfect whiteness laid
On Mount Fuji's lofty peak
By the drift of falling snow.
  
『University of Virginia Library Japanese Text Initiative, Ogura Hyakunin Isshu 100 Poems by 100 Poets 』 より英訳を引用


<出典>

新古今集・巻6・冬歌・675 「題しらず・赤人」

原歌は万葉集の「田子の浦ゆうち出でて見れば真白にそ不尽の高嶺に雪は降りける」。


<作者>

山部赤人(やまべのあかひと)
生没年未詳。奈良時代の宮廷歌人。万葉集第三期を代表する自然歌人。三十六歌仙の一人。聖武天皇に仕え、各地への行幸に従い名歌を多く残した。柿本人麻呂とともに歌聖といわれる。
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<品詞分解・語句文法解説>

田子の浦(たごのうら) :歌枕  下の<文法特記>を参照のこと。

に :格助詞

うち出で(うちいで) :動詞ダ行下二段活用「打ち出づ(うちいづ)」の連用形 (広い所などに)出る。 
下の<文法特記>を参照のこと。

て :接続助詞

見れ :動詞マ行上一段活用「見る」の已然形

ば :順接確定条件(偶然的条件)の接続助詞 ~すると。

白妙(しろたへ) :名詞 白い色。コウゾの繊維から作った白くツヤのある布。 
※「白妙の」が「富士」に係る枕詞とする説もある。

の :格助詞

富士(ふじ) :名詞

の :格助詞

高嶺(たかね) :名詞

に :格助詞

雪 :名詞

は :係助詞

降り :動詞ラ行四段活用「降る(ふる)」の連用形

つつ :接続助詞 「つつ止め」(継続と詠嘆を余情的に表現)。 しきりに~することだよ。

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<文法特記>

『 田子の浦(田児の浦) 』
駿河の国の歌枕。
今の田子の浦は富士市富士川東岸をいうが、上古では、富士川の西の興津、由比、蒲原の辺りを含めた海岸をさした。

「うち出で(うちいで)」の『 うち 』
接頭語。動詞に付いて、素早い動作・何げない動作を表し、また、語の調子を整える働きをする。
※無理に訳出しなくてもよい。


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<修辞法(表現技法)など>

・歌枕 :田子の浦

・枕詞 :「白妙の」が「富士」に係る枕詞とする説もある。


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